アレルギー
特定の抗原に対して過剰な免疫反応を起こす事を言うらしいです。
転じて、特定の人や事象に過剰な拒否反応を示す事をナントカアレルギーとか言いますが、今回は本物のアレルギーの話です。
アレルギー性鼻炎
高校生の頃にアレルギー性鼻炎を発症しまして。
アレルゲンを特定するような治療は受けなかったので確かではありませんが、主にハウスダストで鼻水ズルズル&くしゃみ頻発となりました。
別荘の布団なんてものはハウスダストの塊みたいなものなので、避暑地では常に口呼吸となります。
挙句の果てに寒暖差にも鼻が反応してしまう始末で、例えば冬場に通学の為に乗った電車、車内に入った途端に鼻が急激に暖められてクシャミが10回ぐらい続けて出てました。
近年は公共の場でマスクしている人を多く見掛けるようになりましたが、当時はマスクなんかしてる奴は重篤な風邪に侵されている奴ぐらいなものでしたので、鼻炎を予防する為にマスクするなんていう発想が無く、何かというとクシャミしてました。しかも薬局で売ってるのは綿ガーゼのマスクだし。
一旦アレルギー出ると鼻がぼわんとして鬱陶しく、鼻を外して冷水で洗いたいといつも思っていました。
抗ヒスタミン剤飲んでました
鼻がぼわんとすると、アレルギールという、何のヒネリもない名の抗ヒスタミン剤を飲んでました。
抗ヒスタミン剤を飲むと、鼻詰まりは解消されるんですが大抵効きすぎちゃうのか副作用なのか知りませんけど、鼻や喉が渇いちゃうんですよね。そして、蕩けるような眠気に襲われます。
アレルギーって治るんですね?
大学を出てしばらくしたら、いつの間にかアレルギー性鼻炎がほとんど出なくなっていました。特に切っ掛けは思い付きませんので、本当に「いつの間にか」という感じです。
免疫が鈍くなったという事ですから、なんか衰えたの?と思いましたが、何にせよ、鬱陶しい鼻の症状が消えたのは喜ばしい事です。アレルギーなんて治らないものかと思ってましたが、治るんですね。
アレルギーって突然なるんですね?
鈍感になって平穏無事に過ごしてましたが、五十路も後半になってまさかまた敏感になるとは思ってませんでした。
花粉症やアトピーの人から、ある日突然になったという話をたびたび聞いてはいましたが、まさか自分にある日突然アレルギー症状が出るとは驚きです。
抗生剤にアレルギー?
以前から、風邪ひいて喉が痛くなった時とか、抗生剤を処方して貰ってました。特にそれで不具合も現れず、僕は抗生剤にアレルギーを持ってないんだとずっと思ってました。
1年半ほど前に喉が痛くなって抗生剤を飲みました。今までに何度も飲んだ事がある種類の抗生剤です。
すると、以下のような症状が表れました。
掻痒感(そうようかん)
鳥肌が立つぐらいに全身が痒いんです。もはや痒いというより身をよじるほどのゾゾゾ感!
顔面紅潮&浮腫
顔がむくんで、しかも赤いんです。特にまぶたが腫れぼったくなって、むくんでんじゃん!って気付きました。
痺れ
舌の両脇と指先に痺れ出て、こりゃいよいよやばいかも!と思いました。
呼吸&脈に異常なし
浮腫で気道が塞がって死ぬのはちょっと嫌だったので、息苦しさが出ないかどうか、慎重に様子を見ました。ちょっとでもそこに異常が出るなら救急車呼ばなきゃって思いましたが、顔面の紅潮と浮腫が徐々に引き、全身の痒みもおさまってきたので、一安心。
確認作業
その種類の抗生剤が飲めないとなると結構不便なので、翌日本当に抗生剤のアレルギーだったのかを確認する為に、もう一回飲んでみました。
アレルギーって一回目より二回目の方が激烈な症状になる場合があるので、たいへん危険です。決して皆さんは真似などなさらぬよう。
結局、同じ症状が出たので、確定。
んー、体調が悪かったからかな・・・とか思いましたが、抗生剤なんてそもそも体調が悪い時に飲むもんです。体調が良い時しか飲めない抗生剤なんていらない。
アルコールにアレルギー
それから数日後、喉の痛みも癒えたある日、患者さんの歯を乾燥させて良く観察する為に、シュッ!とエアーを吹き掛けたら、食物残渣(食べカス)が左腕に飛んで来ました。
日頃から患者さんの口の中に手を入れてます。今でこそグローブ越しですが、歯医者になってから5年ぐらいは素手当たり前でした。それに慣れてたって、腕に付いた食べカスはちょっとアレです。なので、食べカス付いたあたりを消毒用アルコールを染ませたガーゼで拭きました。
数分後、アルコールで拭いた通りの形に赤く盛り上がりまして。抗生剤に続いてアルコールにもアレルギーがある事が判明しました。
もちろん、確認試験をしましたが、何度やっても赤く膨れます。
試しに素手でつまんで腕にぬりぬりしてみましたが、腕は赤く膨れましたが指先には異常は見られませんでした。
エピペン
抗生剤アレルギーと同時期にアルコールアレルギーが発覚したので、ひょっとすると気付いてないだけで何か他のアレルギーも突然出ていて、万が一それが抗生剤やアルコールよりも命に関わるような激しさだったら困るので、エピペンを持ち歩くようにしました。
エピペンとはエピネフリンの筋注が手軽に自分でできるツールです。手軽と言っても、使わなきゃいけない状況はそんなに手軽なシチュエーションじゃありません。命が掛かってますから。
元々はスズメバチに刺されてアナフィラキシーショックを起こした場合の備えとして作られたものらしいです。ハチに刺されたのに今度は自分で針刺すなんて、心中お察ししますって感じですね。
金属アレルギー
歯科用金属にアレルギーを持ってる方って結構いらっしゃいます。
普通金は化学的に安定しているので金属イオンを放出しにくく、アレルギーも起きにくいだろうと思われがちですが、金にアレルギーという方を実際存じ上げてます。
金属アレルギーの疑いがある方は、歯科の治療を受ける前にあらかじめご自分が何の金属に対してアレルギーがあるのかを調べておいてくださると、こちらとしてはありがたいです。
ただ、調べられるのは今あるアレルギーだけなので、今後起きるアレルギーについては調べても分からないと聞いています。それを聞いた時にはあまり実感が湧かなかったんですが、今はよ〜く分かります。本当に突然やって来ますからね。
近年はメタルフリーの歯科治療がトレンドですので、金属アレルギーをお持ちの方、金属アレルギーが心配な方、審美性を重視したい方は、これを機にぜひメタルフリーの治療をご検討ください。