クラスプの外し方

入れ歯に慣れてらっしゃる方は問題ありませんが、初めて入れ歯を入れる方の場合、入れ歯の出し入れに苦労なさる場合が多いです。
力ずくで外すと歯を傷めたり入れ歯を壊したりしますので、入れ歯の基本的な外し方を理解していただくのは重要です。

入れ歯の構造

大雑把に言うと、入れ歯は人工歯と呼ばれる歯の部分、床と呼ばれる咬んだ圧力を歯肉に伝える部分(歯肉に接する部分)、維持装置と呼ばれる入れ歯を固定しておく部分に分かれます。
この維持装置の一種に、クラスプという装置があります(赤丸部分)。この記事ではクラスプの上手な外し方を説明していきます。

クラスプとは

クラスプとは

まず、歯の形から説明します。
歯は茶筒のように上から下まで同じ太さではなく、上が細く、真ん中辺が太くて、根元がすぼまっているという、和太鼓のような形をしています。
クラスプは、真ん中辺の歯が太くなっているところよりも少しだけ根元に近い個所に先端部がフィットするように金属で作られます。
これにより、入れ歯を入れる時には一番太ってる所を金属の弾力で広がって通り、一旦フィットすると金属を広げる程度の力が加わらない限り外れません。この“金属を広げる程度の力”の設定が大切で、粘着性の食べ物を咬んだ時に引っ張り上げられる力よりも強くないとすぐに外れてしまいますし、強すぎると出し入れできなくなります。これは、クラスプの材質であったり、太さであったり、フィットさせる位置であったりを変える事によって丁度良い塩梅に作ります。
入れ歯を固定する工夫は本当はそれだけじゃなくって色々ありますけど、ここではクラスプの外し方の説明を目的としていますので、他の事の説明は省きます。

クラスプの外し方

入れ歯が入らなくても困りますけど、もっと困るのは外せない事です。外せないと、お掃除ができず不潔なままとなってしまいます。
入れ歯と歯肉の間や入れ歯と歯の隙間、クラスプの周囲には健康な歯の周囲よりも汚れが溜まりやすいので、原則的には食後早目に入れ歯を外してお掃除して頂かないと、たいへん不潔な状態になりやすく、歯周病やむし歯や口臭の原因となります。

粘着性の食べ物を食べても外れてこない強さっていうのは、結構強くて、入れ歯の本体を指で引っ張ってもなかなか外れてくれません。
そこでクラスプに指を引っ掛けて外すやり方を説明するんですが、なかなか一度でできるようになりません。例えば人差し指の爪をクラスプに引っ掛けてそのまま下に下そうとすると凄い力が必要なんです。僕の説明が悪いのかもしれませんけど、皆さん決まってそれをやろうとするので、なかなか外れません。

ところが、これから説明する方法でクラスプを外すと、本当に指先の小さな力だけで簡単に外れてくれるんです。
まず、上の奥歯にクラスプが掛かっているとします。

  1. 親指先を歯の山の先端に押し付けます
  2. 人差し指の爪をクラスプに引っ掛けます
  3. 親指を固定しておいて人差し指を引き下げます

この時、指先で摘まむ感覚で行うと、驚くほど小さな力で外せます。
下の歯の場合は指が逆になり、人差し指が歯の頭、親指の爪でクラスプを引き上げます。

クラスプの外し方

その他のコツは歯医者さんに聞いてね

例えば、左右のクラスプを同時に外した方が外しやすかったり、片側の方が良かったり、特定の歯をちょっとだけ先にずらさないと外れなかったりと、歯の形や歯の向きなどによってコツは様々です。
人によって場合によって異なりますので、入れ歯を作った時に歯医者さんに教えて貰うと良いでしょう。

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